日本史上初めての女性総理が誕生

2025年10月21日、第104代内閣総理大臣に就任した高市早苗氏。その瞬間、日本だけでなく、世界中のニュースサイトやSNSが一斉にこのニュースを報じました。
祝意・称賛の声が上がる一方で“保守的すぎるリーダー”という慎重な見方も…。
今回は、各国がどんな反応を見せたのかを調べてみました。

「歴史が動いた一日」──女性初の首相に、祝意が相次ぐ

21日午後、国会での投票を経て正式に第104代内閣総理大臣に選出された高市早苗氏。
台湾の頼清徳総統府はすぐさま祝意を表明し、「民主主義と価値観を共有するパートナーとしての協力を期待する」とのコメントを発表しました（台湾総統府公式声明）。

アメリカからもポジティブな反応が。上院関係者や政府筋からは「トランプ政権との連携継続を期待する」といった声が伝えられ、日米関係の安定を歓迎する姿勢が見られます。

一方、ヨーロッパでは「女性が日本のトップに立った歴史的瞬間」としながらも、政策スタンスを分析的に報じるメディアが多く、**“アベ路線の継承者”**という視点で紹介する記事が目立ちました（Chatham House分析）。

東アジアの反応は、やや複雑です。
韓国や中国の主要メディアは、過去の靖国参拝や保守的な発言を取り上げつつ「対話よりも防衛強化を優先する可能性がある」と伝えています（AP通信）。

特に中国側は、「日米同盟の再強化が地域の安定を脅かす可能性がある」と報じる一方、韓国では「女性リーダー誕生」という点では一定の評価も見られました。
隣国の目線は、期待よりも“慎重な注視”といえるでしょう。

一方、台湾メディアは非常に好意的で、「価値観を共有する同志」としての距離感を強調。経済協力や防衛協力の深化を期待する論調が主流です。

アメリカのWashington Postは「女性初の首相は進歩の象徴だが、その政策は保守的すぎる」との見出しで報じ、女性の社会進出を期待する声と、政治姿勢への違和感を対比する論調を展開しました（Washington Post記事）。

英国やフランスの報道機関では、「女性初」の意義に加えて、外交姿勢を冷静に分析。防衛費増額や憲法改正への意欲を伝える記事も多く、ヨーロッパの政治専門誌では「国際社会での“女性リーダー像”とは一線を画す」と評される場面もありました。

就任直後、海外の投資家筋は「政策の安定性」に注目。
一時的に日本株が上昇し、円も小幅に買われるなど、短期的には好感ムードが広がりました。

ただし、長期的には財政拡大への懸念も残り、「経済よりも安全保障を優先する政権」とみる海外アナリストも少なくない様です。

海外のSNSでは、「日本のガラスの天井がついに割れた」と称賛する投稿が多い一方で、
「女性リーダーが誕生しても、政策までフェミニズムとは限らない」という冷ややかな声も。
特に欧米のリベラル層では、“象徴的な進歩”と“実際の保守性”のギャップを皮肉るトーンが目立っていたとの事です。

世界が高市早苗新首相に寄せるまなざしは、まさに祝意と警戒が入り混じる複雑なものです。
「女性初」という象徴性が世界中で称賛される一方、
その政治的立ち位置――防衛強化、保守的価値観、歴史認識――が、国ごとに異なる評価を生んでいます。

日本の新しいリーダー像を、世界がどう受け止めるのか。
そして彼女がこの注目をどう“実績”へと変えていくのか。
その行方に、今後もしばらくは各国のメディアが熱い視線を注ぎ続けることになりそうです。