ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆064

朝倉眞由美は1960年6月1日に横浜市戸塚区で建設会社を営んでる家庭の4番目の子として生を受けた。
上の3人が皆、男であった為、初の女の子という事で両親、祖父母は非常に喜び3人の兄も自分達が兄貴として妹を守るとゆう使命感が芽生え眞由美の誕生は朝倉家にとって非常に明るいニュースであった。


所が、そんな家族の想いと正反対に眞由美は、とんでもないお転婆娘に育ってしまう。
いわゆる女の子らしい物には全く興味を示さず服や玩具も兄と同じ物を欲しがり、いつもヤンチャな兄達と一緒に男らしい遊びばかりしていた。
兄達も始めの頃は何も気にせず眞由美を連れて一緒に遊んでいたのだがある日、兄達が揃って野原で立ちションをしだしたら眞由美まで一緒に、半ズボンと下着を足首まで下ろしてヘソを突き出す様な格好で構え右手で下腹部を上に引っ張る様にして器用に放尿する眞由美を見て子供ながらに『流石に、これは間違ってるんじゃないか』と思ってもう少し女の子らしくする様に諭し始めた。


だが、当の眞由美には馬耳東風で歳を重ねる毎に益々女の子らしさからは遠退き、気がつけば朝倉家一の乱暴者に育ってしまった。
ケンカは日課。男子相手は勿論、上級生相手でも全く怯む事が無く連勝街道まっしぐら。
だが、この頃から正義感が強く弱い者イジメは大嫌いでケンカの殆どは、いじめられてる子を助ける為であった。
風貌、言動、しぐさ、何もかもが男らしい、とゆうより男子その物で初めて会う者達は眞由美を女の子だとは誰も思わず将来はプロレスラーにでも成る以外、道は無いんじゃないかと家族皆が心配していた。


そんな眞由美に転機が訪れたのが1972年。
そう。キャロルがデビューしたのだ。
ヤンチャな兄達は揃ってキャロルに夢中になり眞由美もその影響を受けてキャロルに興味を持ち始め、そしてキャロルが出演したあるテレビ番組を観て眞由美はベースを弾きながらシャウトする矢沢永吉に釘付けになってしまう。
初恋であった。
初めての感動。初めて湧き上がる感情。当時のアイドル歌手等に全く興味が無かった眞由美はブラウン管に映るリーゼントの背の高い男に生まれて初めて男の色気とゆう物を感じ、自分が女である事に目覚めた。


そしてその日、眞由美は初潮を迎えたのだった。

つづく

コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました