「遅れてごめんねぇ~」
遥子は男達の間に割って入って麻理子の腕を掴んだ。
「みんな待ってるから行こ!」
強引に麻理子の腕を引っ張る。
何が何なのか全く理解出来ないでいたが少なくとも今はこの見知らぬ女子に付いていった方がいいと思った。
「う、うん」
「ちょっとチョットー、その娘の友ダチィー?」
「そうよ」
「丁度いいジャン。一緒に遊ぼうゼーィ」
「間に合ってるわ。じゃーねー」
「何だよオイ!」
男が遥子の肩を掴もうとしたその時
「イデェーーーッ!痛たたたたたたた!!」
遥子は男の手を掴み手首を逆に捻った。
通行人の視線が一気に男の方に向けられる中、麻理子は呆然とその場に立ち尽くす。
「そんなんだからアンタ等はモテないのよっ!」
遥子は小学校の頃から合気道を習っているので、これ位の芸当は朝飯前であった。
そして遥子は捻った腕をそのまま押し込んで放した。
男は一直線に仲間達の方に倒れこむ。
この手の連中は弱い者には威勢がいいが予想外の反撃に遭うと途端にフリーズしてしまう。
「今度、私達に近づいたら折るからね!」
「さあ、行きましょう」
すると、もう一人の女性が麻理子の肩にそっと手を置き優しく微笑みかけた。
遥子の姉の麗子である。
麻理子を導きながら麗子は男達を睨み付ける。
先程の優しげな表情とは反対に、その射る様な視線は迫力があった。
遥子はロータリーに停めてある白いマジェスタの後部座席のドアを開けた。
「乗って乗って」
言われるまま乗り込む麻理子。
遥子はドアを閉めると反対側に廻って麻理子の隣に滑り込んだ。
同じタイミングで麗子は運転席に乗り込みキーを廻した。
コメント
AKIRAさん昨年はお世話になりありがとうございましたm(__)m
今年もどうぞよろしくお願いします
<女達のトラベリンバス>ドキドキの展開に成って来ましたね~
続き楽しみにしています~
ぺこちゃん♪^^
こちらこそ今年もヨロシクです
楽しんで頂きセンキューどーもです
略して『女トラ』(めとら)と読んで下さいまし
本年もよろしくです。
この小説マジでおもろいですね。
この後の展開が非常に楽しみっす!
調布の駅前あたりの光景が目に浮かんできますわ(^^)
ターボーさん♪^^
今年もヨロシクお願いします
嬉しいお言葉も本当にありがとうございます
調布界隈は20年以上前ですが通っておりました
今後もヨロシクお願いします