女達のトラベリン・バス

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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆010

走り出すマジェスタの車中で麻理子は安堵の表情を浮かべていた。「あ、ありがとうございました」やっと普通に声が出る様になった。「あんな所でボーッとしてたら駄目よ!しかもこんな時間に!」「ご、ごめんなさい・・・」「あんな連中と関わると酷い目に遭う...
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆009

「遅れてごめんねぇ~」遥子は男達の間に割って入って麻理子の腕を掴んだ。「みんな待ってるから行こ!」強引に麻理子の腕を引っ張る。何が何なのか全く理解出来ないでいたが少なくとも今はこの見知らぬ女子に付いていった方がいいと思った。「う、うん」「ち...
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆008

勢い余って家を飛び出してきたものの行く当ても無ければお金もそれ程持ち合わせていない。ただ無気力に調布駅前のパルコの中をうろついていたが、やがて閉店の時間。会社帰りの大人達が忙しなく行き交う駅前のロータリーで麻理子は途方に暮れていた。素直に帰...
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆007

山本麻理子は1978年4月19日に東京の調布市にて同市役所の職員である孝之と元職員で現在は専業主婦の香澄の間に生まれる。一人娘という事もあって大事に育てられたが門限等は厳しく塾や習い事は帰りが遅くなる事を理由に一切させてもらえずにいた。麻理...
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆006

頬を撫でる冷たい風が気持ちいい。真冬の夜だとゆうのにコートを着る気にならない程に体が火照っている。10年前とは違う今まで生きてて味わった事の無い感覚。何もかもに圧倒された。今夜の感想を率直に言えば、こんな感じである。マグマの様な熱気と深海の...
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆005

「それじゃまたね。楽しんでいってね」遥子と麻理子に笑顔で手を振りながら眞由美は若林の太い腕に手を廻し二人は去っていった。麻理子は名刺に目を移す。黒地にE.YAZAWAの赤いロゴと横顔のシルエットが彩られた面の裏に《Bar Open Your...
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆004

開演20分前の武道館内部は今の季節を忘れそうになる程の熱気に溢れていた。あちこちから聞こえてくる永ちゃんコールがまた更に温度を上げてる様にも思える。2階席南西部G列の南寄りの端に腰掛けた麻理子は辺りを見回しながら高校時代の頃を思い出していた...
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆003

3人の男が近づいてきた。「こんばんは~!」「ごめんね。わざわざこっちに来てもらっちゃって」「そんなのいいって」「あんだけ人がいたら判り難いもんなぁ」「毎年の事だけどな」「来年からはこっちで待ち合わせするか?」「あぁ。売店の前や時計台の真下よ...
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆002

「やっぱり混んでるわねぇ」向かい側の歩道から時計台の方を見て遥子は、ため息をついた。武道館の時計台は目印になりやすいので、この場を待ち合わせ場所に指定する人は多い。「ちょっと待ってて」遥子は大きめのバッグから携帯電話を取り出しメールを打ち始...
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ネット小説☆女達のトラベリン・バス☆001

これは矢沢永吉の唄を愛した貴女達の物語である。第壱章:洗礼2003年12月21日 日曜日 東京 九段下 5:10PM北風が木葉を散らし街を冷たく染め始める季節。だが毎年この時期になると、このエリアだけは、ある独特の熱気に包まれる。「わぁ.....
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